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今どきエクステリアの基本トレンドとは

最近のエクステリアのトレンドは、見た目のかっこよさだけでなく、暮らしやすさやメンテナンス性、防犯性までトータルで考えることがポイントになっています。家の外回りを「もう一つの部屋」としてとらえ、家族が気持ちよく過ごせる空間づくりが重視されるようになっているのが特徴です。新築時だけでなく、リフォームのタイミングで外構を見直す方も増えており、ライフスタイルに合わせて柔軟に変えられるデザインが求められています。

シンプル&ナチュラルなデザイン

ここ数年で人気が高いのが、シンプルでナチュラルなデザインです。色味をホワイト・グレー・ベージュなどの落ち着いたトーンでまとめ、天然木調のフェンスやタイルを取り入れると、やさしくて洗練された印象になります。飾りを増やすよりも、「引き算のデザイン」でラインをすっきり見せることが、今どきエクステリアの大きな流れです。
また、植栽もあれこれ植えるのではなく、シンボルツリーを1〜2本選び、足元に低木やグランドカバーを合わせるスタイルが主流です。管理の手間を減らしつつ、四季の変化を楽しめるのも人気の理由です。夜は足元をやわらかく照らすローボルトライトをプラスすると、安全性も高まり、昼と夜で違った表情を楽しめます。

プライバシーと開放感のバランス

エクステリアのトレンドとして欠かせないのが、プライバシーと開放感のバランスです。道路や隣家からの視線をほどよく遮りつつ、完全に閉じない「セミクローズ外構」が選ばれることが増えています。高さのある目隠しフェンスだけで囲うのではなく、植栽やスリット入りフェンス、格子状のスクリーンを組み合わせることで、圧迫感を抑えながら視線をカットできます。
特にリビング前のテラスやウッドデッキまわりは、家族がリラックスして過ごせるよう、外からの視線を気にせずに済む工夫が求められます。腰高のフェンスと常緑樹を組み合わせると、一年を通して快適なプライベート空間をつくりやすくなります。夜間は植栽や壁をライトアップすることで、防犯性の向上にもつながります。

暮らしをラクにする機能性トレンド

デザイン性が注目される一方で、最近のエクステリアは「毎日の暮らしがどれだけラクになるか」も重視されるようになっています。見た目が良くても、雨の日に玄関が濡れやすかったり、駐車がしづらかったりするとストレスになりますよね。そこで、動線や使い勝手を細かくシミュレーションしたうえで計画を立てるスタイルがトレンドになっています。図面上だけでなく、実際に玄関から車まで歩くイメージをしながら考えてみると、必要なポイントが見えやすくなります。

メンテナンスフリーな素材選び

共働き家庭が増えるなかで、メンテナンスの手間が少ない素材は大きなテーマです。雑草対策としては、防草シート＋砂利敷きや、コンクリート・タイル舗装などがよく選ばれています。庭の一部を人工芝にして、子どもの遊び場やペットスペースにするプランも人気です。
フェンスや門柱も、かつて主流だった木製から、アルミや樹脂木材へとシフトしています。見た目は木の風合いを再現しつつ、塗り替えの必要がほとんどないため、長くきれいな状態を保ちやすいのがメリットです。初期費用だけでなく、将来の維持費まで含めて素材を選ぶのが、今どきの考え方といえます。

家事・子育てを助ける外構計画

エクステリアのトレンドとして、家事や子育てをサポートする工夫も外せません。たとえば、玄関から駐車スペースまで段差を少なくし、雨の日でも足元が濡れにくいアプローチ材を選ぶことで、荷物の出し入れがぐっとラクになります。ベビーカーや自転車をスムーズに押せるスロープを設けておくと、小さなお子さまがいるご家庭でも安心です。
また、勝手口まわりにテラス屋根を設置し、洗濯物を干せるスペースをつくるのも人気のアイデアです。急な雨でも慌てずに済みますし、花粉や黄砂の季節にも室内干しスペースとして活躍します。外構を「家事動線の一部」と考えて計画すると、毎日の負担が大きく変わってきます。

これからの暮らしを見据えたエクステリアづくり

エクステリアは一度つくると、簡単にはやり直せない部分です。そのため、現在のライフスタイルだけでなく、数年後・十数年後の暮らし方までイメージして計画することが大切です。トレンドを取り入れつつも、自分たち家族にとって無理のないデザインや使い方になっているかをチェックしながら進めていきましょう。専門業者に相談する際も、「今」と「将来」の両方の希望を伝えておくと、より的確な提案を受けやすくなります。

ライフステージに合わせたゾーニング

将来を見据えたエクステリアづくりでは、敷地をどのように区切るかという「ゾーニング」が重要になります。たとえば、今は小さなお子さまが庭で遊ぶスペースを広めに確保し、将来は家庭菜園や趣味のスペースに変えられるよう、あらかじめ計画しておくと柔軟に対応できます。
また、高齢になったときのことを考え、玄関アプローチの段差を少なくしておいたり、手すりをつけられる下地を用意しておいたりするのも安心です。今すぐ使わない設備でも、「将来ここに付けられる」という余白を残しておくことで、リフォームの選択肢が広がります。家族構成や働き方の変化も見据えながら、長く使いやすい配置を意識してみてください。

予算と優先順位の決め方

エクステリアのトレンドを全部取り入れようとすると、どうしても予算オーバーになりがちです。そこで大切なのが、優先順位をはっきりさせることです。まずは「安全性・防犯性」「駐車スペース」「玄関アプローチ」など、生活に直結する部分をしっかり整え、そのうえで庭やテラス、照明演出などのプラスアルファを検討すると失敗が少なくなります。
打ち合わせの際には、「ここは今やる」「ここは将来のために下地だけ用意する」といった形で段階的な計画を立てておくと安心です。あらかじめ家族で「絶対に譲れない部分」と「予算次第で検討する部分」を話し合っておくと、見積もり提示後のギャップも少なくて済みます。エクステリアは完成したときの見栄えも大切ですが、長く暮らしながら少しずつ手を加えていく楽しみもある空間です。トレンドを上手に取り入れつつ、ご家族らしい外構づくりを目指してみてください。